宇津ノ谷峠
 Utsunoya Pass
国道1号@静岡県静岡市・静岡県志太郡岡部町
豊臣秀吉も越えた東海道の峠
津ノ谷峠 越えの歴史は遥か平安時代まで遡ることになるが (つたの細道), 車道としての歴史は明治9年6月にトンネルが開通したことに始まる. この明治のトンネルは開通当初, 木造合掌造りで「く」の字型に折れ曲がっていたため, トンネル内にカンデラが設置されていた. しかし, 明治29年にカンデラの失火によって木造のトンネルは崩落し, 通行不能状態が長く続いた.

明治36年には, 復旧工事に着手し, 明治37年に赤煉瓦造りのトンネルが完成した. また, この時トンネル内は直線となり延長が203mとなった. その後, 昭和6年に交通容量を大きくするべく宇津ノ谷隧道が開通し, さらに昭和34年には新宇津ノ谷隧道が開通した. 現在では, 国道1号の宇津ノ谷峠は平成宇津ノ谷トンネルと, 新宇津ノ谷隧道により片側2車線の非常に快適な道となっており, 峠とも思わずに越えてしまう.

参考文献
東海道ルネッサンス 歴史とロマンをさぐる

[1999年12月30日 走行, 2002年9月29日 作成]
周辺地図
道の駅「宇津ノ谷峠」
道の駅宇津ノ谷峠付近より, 宇津ノ谷トンネル方面を望む. 左に曲がれば, 明治のトンネル・宇津ノ谷隧道・つたの細道方面に出ることができる. なお, 付近の国道1号は, 中央分離帯のある4車線の道路なので, 道の駅の駐車場は上下線に分離されている. 他にも, 同じ国道1号沿いの道の駅富士でも, 同じ構造を見ることができる. さすがは国道1号といったところか.
新宇津ノ谷隧道
新宇津ノ谷隧道. 昭和中期のトンネルである. 現在は国道1号上り (東京方面) のトンネルとなっている. なお, 国道1号の中央分離帯には, 「宇津ノ谷トンネル」 と刻まれた石碑があった.
平成宇津ノ谷トンネル
こちらは, 平成宇津ノ谷トンネルの内部 (出入り口付近) である. 文字通り平成時代のトンネルで, 歩道も完備されており, 快適だ. それにしても, 「平成宇津ノ谷トンネル」とは道の歴史を感じさせる名前だ.
国道1号
トンネル付近の陸橋から, 静岡市街方面 (東京方面) を望む. 左右に見えているのが, 道の駅宇津ノ谷峠である. 一見すると, 高速道路と間違えそうなまでのよく整備された道路だ.
宇津ノ谷隧道
旧道へ入り, まずは昭和初期のトンネル・宇津ノ谷隧道へ向かう. 写真は, 宇津ノ谷隧道の静岡側. 昭和初期に開通した道と言えども, 道幅は十分にとられていることに驚かされる. この道の重要性を物語っているようだ.
 
振り返って, 静岡側を撮影する. 現在は静岡県道208号となっているが, かつてはこの道が国道1号であった.
 
トンネルを抜けて, こちらは岡部側. なお, トンネル上の銘板には「道隧谷ノ津宇」と刻まれている.
明治のトンネル (岡部側)
旧道から分かれ, そのさらに旧道の明治のトンネルへと向かった. その美しい煉瓦造りの風貌にしばし感動してみる. 明治のトンネルへの入り口には, 案内看板が設置されているので, 間違えることはないだろう. なお, トンネル手前には柵が設置されており, 自動車で来ることはできない.
有形文化財
「明治宇津ノ谷隧道 登録有形文化財」 途中にあった.
明治のトンネル内部
トンネル内部. 照明器具が取り付けられているので, 手ぶらで歩いても大丈夫だ. きめ細かな煉瓦積みの壁面に圧倒される.
明治のトンネル (静岡側)
明治のトンネル静岡側に抜ける. こちら側の入り口の方が, より美しい. この日 (1999年12月30日), ここで2人連れに写真撮影を頼まれてしまった. 同業者 (同じ趣味を持つ人) ?
旧東海道の入口?
明治のトンネル岡部側にあったゲート. 門柱には, 毛筆体で 「建設省」 と刻まれており, 旧東海道への道と思われるが, がっちりと鍵をかけられていた. 今は, 入れないのか??
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